2024年10月23日水曜日

 貸付の調査で山に登った. 

登山口まで車で行く. 風がヒンヤリとする. 標高が上がるにつれ木々の色が変わっていく. 

天気は比較的良かったが上空は雲の流れが速かった. 頂上を目指すけれどそこに着く頃は気温はかなり低いだろう. 

緩やかな登り続いて程よい速さで登り始める. 1/3くらい登ったところから急な坂道になる. グイッと身体を持ち上げて段差を上がる動作がどんどん辛くなる. ゼイゼイと息を切らしながらおいちゃんの後を追う. おいちゃんは決してスタスタ歩いている様子ではないけれどペースが一定. 動きに無駄がない. 76歳なんてビックリだ. 

ここのところ夜更かしをしていたからその影響で身体が辛いのか, それとも加齢による体力の衰えか. どうも後者の可能性の方が強いと思われる.困った,運動をさぼっていたせいだ. でも,それにしても息が上がる. もしかしたら血圧でも下がったか, 帰宅したら計ってみよう.


ナラ, カエデ, そしてブナ. 今年はブナの実が多いそうだ. どんぐりもたくさん落ちている. 時折ダケカンバも見える. 私はダケカンバの絹のような色合いが大好きで, 手が届くときは必ず幹に触れる. 手触りは全くよくないけれど, とにかくこの木が好きだ. 

頂上に近づくにつれてリンドウが蕾を膨らませていた. 丈の短いリンドウでガクの辺りが白っぽいものもあった. 


頂上はガスがかかっていた. 晴れ間があると隣県の街並みが一望できる. 独身時代に住んでいたところだ. なんて山ばっかりなところなんだろう. だからなのか, 山が見えると気持ちが落ち着く. 




コースの最終地点にある避難小屋.
トイレはない.

暖をとった跡があった.


奥の方向には隣県の県庁所在地がある.

ぐるりと山に囲まれている.



少しガスが薄くなってきた.

ここでお昼を食べる.


お兄さんがチノパンにシャツの軽装備で

“こんにちは”と通り過ぎて行った.


下山後,登山口周辺の電力鉄塔の電線箇所の貸付地の調査をしてこの日の業務を終える.

緩い曲線の山の峰伝いに鉄塔があり,その電線に沿って歩けるように道があった.緩やかではあったが,降りては登り降りては登りの繰り返しだった.  おいちゃんと疲れたね, と労いあいながら歩いた.

それでも,山という場所は人間の邪気を飛ばしてくれる魔法を持っている. 疲れても, 少しムッとすることがあってもさわやかな風と樹々から放たれる大地の息吹が浄化作用を施す.

今日も気持ちよく仕事ができた. 気持ちの良い景色が見れた.

めでたし,めでたし.




2024年10月21日月曜日

余りにもきれいで…

 深夜にふと目が覚めた. 昨日,自転車で私にしては距離を走ったから疲れているのに. 異様に外が明るい. 薄く雪でも積もったか,と思うくらい白々と明るい. 

上を見上げるとなんと, 月が煌々と照っていた.

田舎の街灯がないところでも月明りで十分に歩ける,それくらい明るい. 月だけではない. 周りの星たちの輝きがまた圧倒的に輝いている. 

天の川かと思ったらオリオン座流星群だった. 

スマホに星座のアプリを入れていたので空にかざすと, リアルタイムで星の解説と星座,惑星の名前が丁寧に載っている. これはうれしい. スマホをかざし, メガネをかけて空を見上げる真夜中の私.


もっとよく見たくて窓を開けてスマホをかざす. 

冷える. 部屋の気温は9.8℃になっていた. 道理で寒いわけだ. ひざ掛けを羽織り空を,星を,月を見る. これは楽しい. 眠れなくなりそうだ. 

森,木や山, 自然があふれる地球にいつも感動させられるけれど, 地球だけじゃなくて宇宙にも感動だ. 


今夜が一番オリオン座流星群が沢山流れる, とアプリに書いてあった.

街灯の無い道路ばかりで怖い, と思っているけど, そのおかげでこんな素敵な夜空を見れた. 月の明るさを知った.

今夜も寝不足になりそうだ. こんな素敵な夜, 眠るのは勿体ない. 



2024年10月11日金曜日

 嬉し楽しの季節がやってきた. まだ日中は暑い日があるけれど朝晩はしっかりと冷える. 

冷たい空気が目に染みる.


さあ, サイクリングの季節. 

サッサと家事を終わらせて出発. 

少し肌寒い気温だったけれどそのうち暑くなる,大丈夫.  向かい風で涙がつらつら, ぜんぜん大丈夫. 身体が, 空気も軽い. 最高にいい気分. 

小さな山を越えて廻ってアップダウンの繰り返し. きついけれど涼しくて空気が軽いとへっちゃらになる. 筋肉も喜んでる.

今日一番の高所, 以前一度通ったところだけど, 逆から来たから景色が新鮮だ.

下を見ると車でよく通る道が見えた.

手前の茶色の部分は杉林を伐採した作業道の後.  何も植樹はされていないようで雑草が思いっきり茂っている. 
 
あの坂道は自転車で行くと私にはきつくて, 途中1,2回は休憩をとる. あの先はMido邸がある町.通勤も買い物も木に囲まれた道路. そして街灯がない道路. 

 写真の右奥にはゴルフ場がある. そのわき道を登ってきた. 





上の写真の反対側. 

私が自転車で走ってきた道.

こういう道がだいすき.






最初の写真の道路の反対側.

左端のかすかに見える街並みは隣町.





景色を存分に楽しみ, 秋の空気をいっぱい吸い込んで帰宅した.


気持ちよかった, 満足, 満足.

2024年10月7日月曜日

翻弄される日々

 涼しくなって庭いじりもめげずにやろうと意気込んだ.

ラベンダーとローズマリーの挿し木を作った. 計算を間違えて挿し木用の土を多く購入してしまった. もっと挿し木をしようかと思ったけれど植える場所をまだ整備できていないことに気づいた. 発根するまで約1か月, その間に何とか植える場所を準備しよう.

庭に行くと, 金木犀が更に虫被害にあっていた. よーくよーく見ると, 花と新芽を食べている. 木のてっぺんはもう花はない. 薬散しようと薬を用意し巻き始めたけれど高いところは届かない. 脚立に登っても自分に薬を撒くようになる. 

腹を決めた. 切るしかない. 鋸を持ってきて被害の甚大な場所を伐採する. 切っても切ってもその奥にまだ虫食いの枝がある. とうとうほとんど切り落としていた. 

金木犀は枝に所々葉っぱが残っている状態. その葉も新芽を食べられている部分が沢山あるからどこまで成長できるか. 


切った枝を一カ所に集めて薬散. 薬散していると慌ててアマガエルが飛び出してきた. もっともっとがんばって芋虫を食べてほしかったな. 

切り落とされた金木犀に薬をかけながら, 殺人犯になった気分と苦手な芋虫が沢山とのダブルで気がめいった. 

山盛りになった枝をまた処分しないといけなくなった. 処分は何時になることか. 木が乾燥してきたら短く切って運びやすくしておこう. 


木の葉が少しづつ緑色を弱く, 或いは軽くしてきた. 鬱蒼としていた山並みも針葉樹と落葉樹の違いがより一層はっきりしてきた. これからどんどん景色が変化してくる. 

自然の現実に打ちのめされて, 自然の季節の流れに心を潤して, これが共生何だろうか. 

芋虫の正体(金木犀についていた虫はマエアカスカシノメイガだと思う)を検索していたら虫好きの人のブログにたどり着いた. かわいい芋虫を自宅で羽化させるらしい. 芋虫の餌にスーパーのセロリやセリを上げると死んでしまうそうだ. 農薬のついていない葉っぱを探すのが大変と書いていた. どれだけ人は図太くて残酷な生き物か, 自身にあてはめて納得してしまう. 足で芋虫をつぶせないと言いながら薬をがっつり浴びせる, 凶悪な心を持った自然が大好きなばあさん.


還暦になる前もなってからも, 矛盾だらけの人生.

そう, 辻褄が合わない人生をおくって間もなく61年経とうとしている.


2024年10月5日土曜日

やれやれな一日

 めげてはいられない. 自然は待ったが効かない.

だけど, またまためげることが起きた. 

満開に咲き誇っている金木犀. よく見ると花が所々無くなっている. 花が無くなっているところには茶色のドロっとした固まりがある. 枝を切ってよく見ると薄緑色の青虫が何匹がいた.

金木犀にも虫が….  

金木犀の花を食べるなんてなんて風流な芋虫, と少し感心してしまったけれどこれでは花を楽しむどころではない. 芋虫君と金木犀を共に愛でたいところだけど, 愛でる前に花が全部茶色くドロッとなってしまう. 

私の自然との共生, 共存っていったいどういうことなんだろう, と自問自答してみても限りなく思考が頭上をくるくる回っているだけ.


考える前にとにかく先ず薬散. 


気持ちがどよーんとなってきた. いかんいかん, 天気が良いから出かけよう.

以前仕事でいった場所, 里山の風景がきれいだったからそこに行こう. 飲み物持ってサイクリングに出かけた. 

ギアの変換がどうもスムーズにいかない, と思ったらとうとう後輪のギアの変換不可になった. 走れなくはなかったけれどとにかくペダルが重い. 緩やかな登りでもきつくてきつくて大変. 何とかして帰らなければ. 比較的登りが少なくて且つ車の交通量が少ない道を選んで, 途中何回か自転車を押しながら帰宅. 即, 自転車屋さんに.

ブレーキのワイヤーが切れていた. 


あわただしい一日だった. 

車の運転できるようになって良かったと思った.


2024年10月1日火曜日

大好きな木の現実

 樹々に振り回される.


息子が伐採した木を処分場に持っていくという. 春先からため込んだ木が庭の隅に積まれてある. レンタカーで持っていくというので, 運びやすい場所に木の移動. それと切ってしまいたい木があるからそれも一緒にと木の伐採を頑張った.

ツツジを2本, 榊を3本, どうだんつつじをたくさんにブルーベリーの剪定とヒイラギのような葉っぱの木1本,柘植の木2ほん.

どんだんつつじはほとんどカミキリムシにやられていた. 株もとに木くずが落ちていて何本かには小さくてきれいな丸い穴があった. その穴から薬を入れるとよい, とネットに載っていたけれど余りに木くず付きの木が多くて何本か伐採した. 切り口を見ると木の芯が木くずでいっぱいになっていた. 


10年以上放置されていた庭(元家の持ち主は年に何回かは草刈りに来ていたらしいけれど)は想像以上に荒れていることを思い知らされた. 荒れた庭をきれいにする動画を見ることがあるけれど, 現実は相当に厳しい. 自分の認識の甘さを思い知った.

木の管理ってこんなに大変なんだ. 雑木林が欲しいとずっと思っているけれど, こんな小さな庭の木で手こずっていたら管理なんてできるのだろうか, いやまだ買っていないし, その時はその時で考えればいいことだ. 今は自分の庭のことに集中しよう.

見て思うこと,と,やってみることとは違う. その違いを想像力でまかなえればよいけど私の貧弱な想像力ではどうにもならない. やってみて自分のできそうな範囲を考えるしか方法がなさそうだ.


こんなに大変, と思いながらもやっぱり, ヒバとダケカンバ, イヌシデを庭に植えたいと思っている私は単なるバカなのか, 多分そうなのだろう. それでも木が好きなのだ.

虫食いの木を何本か伐採後気になっていた切株(直径約18cm,高さ50cm)を少し短くしようとした. 切り口はすでに腐っていた. 上から30cmくらいのところから切り始める. ところが鋸の刃を入れたとたんふにゃっとなった. 切り株の周りも腐っている. 横からではなく切り口から縦に刃を入れてみた. するとボロボロ木くずが落ちてきてアリの大群がどんどん出てきた. これはシロアリではないか!

しばし放心状態. 幸い, 家はリフォーム時に床下にシロアリ駆除対策をしてもらった. でも油断は禁物. 早急に対処せねば. 

薬を撒く, 或いは切り株にドリルで穴をあけてそこに石油を流すなど方法はいくつかあるようだ. 


面倒なこと, 思うようにならないこと, これが自然の現実.


かなりショックだった. 気を取り直すまで少しエナジーを補強しよう. 

サイクリングして, ラベンダーとローズマリーの挿し木をして….

庭があって植物があると手間はかかるけれどそれなりに忙しい. 自分で作る仕事で忙しくできるのは楽しいことだ. 

木も虫もそして人も生きている. それぞれのテリトリーを守りながら.

私は木の虫食い処理.  


田んぼのあぜ道にはヒガンバナが咲き, 萩はもう満開だ. クズの花の匂いより金木犀の匂いが強くなってきた. 稲刈りはだいぶ済んでいる. 今年は雨の時期が長くて稲刈りに農家さんはやきもきしてたそうだ. 実際, 梅雨後半から9月は湿度が例年より高かった. でも今は秋. 

空気が軽くなって, 大気も澄んでくる. これから冬にかけて私の大好きな季節になる. ショックからさっさと立ち直ろう. やるしかないのだから.