平和な生き物
先週山に入った時のこと.
ちょうど鉄塔を新たに建てている付近に調査に入ることになった. おかげで近くまで車で入っていけた.
鉄塔を建てるには, ダンプやミキサー車,クレーン車等が通れる道が必要で. 当然ながら道幅も重さに耐えられる強度も. 考えれば当たり前のことだけど, 想像することがなかった. 山に道を作る作業, 木を切って土や石をどける. 作った道(所々舗装されていて, 且つ山の水が沢に流れるように側溝が作られていた)を通りながら道を作る過程を思った.
道から雑木林の森を少し歩き杉林に入る. 周りは笹藪がおおかった. 登っているとおいちゃんが, ”おおっ!熊の寝床だ” 行ってみると笹が敷かれていて窪みがあった. その先の杉の木は幹の皮が剥がされていた(熊は杉の皮をはいで樹液を好んで飲むそうだ). 笹で寝床を作り杉の樹液を飲む. なんて平和的なんだろう. 森に住むこの生き物に対して私は畏敬の念を持った.
熊の生態について何も知らなかったのでネットで検索すると面白い記事があった. 実践自然保護団体「日本熊森協会」の公式ブログ. 自然保護団体というと賛否両論, 好き嫌いがはっきり分かれるものだけど, ブログを読んだ(一部だけど)限りでは, 私はとても共感を持った. 興味のある方はブログをどうぞ. HP http://kumamori.org
私が所属しているところはおそらくこの自然保護団体と対局にある. でも, 山に入る方法を私はこの職場に属していない限り持っていない. 今は山に入ることに徹しよう. そして山を見てゆこう. それしか私には方法がないのだから.
帰り道, 先頭を歩くおいちゃんが少し道を間違えて笹藪ダラケのコースを通ってしまった. わたしの丈くらい(152cm)の竹をかき分けかき分け, 前の人を見失ったら大変と必死で付いていく. 落葉樹の幹の元に小さい穴が開いていた. おそらくアナグマとおいちゃん. 近くにそれらしき糞があった.
多分この時, 私の首にマダニ君が食いついたと思われる.
おそるべし笹藪.
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